ご挨拶

代表世話人:安藤 寿夫
(豊橋市民病院 総合生殖医療センター センター長)

ART(生殖補助医療)は、望んでも子どもが持てないカップルに希望を与える新しいタイプの医療として発展し続けています。その原動力としては、先端的な研究成果を公表し議論しあう国内外の論文や学会活動が重要ですが、その果実をいち早く津々浦々まで行き渡らせるには、ARTの専門家集団である医師・胚培養士・看護師・不妊カウンセラーがお互いに学びあい、課題をひとつひとつ解決しながら切磋琢磨の中で地域全体のレベルアップを図るための集まりやすい場所と機会が必要でした。東海ARTカンファレンスは、初代代表世話人成田收先生の呼びかけにより2004年に発足した、学閥や医業形態や職種の枠を超えて岐阜・静岡・愛知・三重のART医療機関から専門家集団が毎年1回、名古屋に一堂に会して行われるユニークでプラクティカルな研究会です。『そうなんだ、東海ARTカンファレンスがあるから地元のARTは質が高いんだ』と実感してもらえるよう、この研究会に与えられたミッションを遂行し続けたいと考えます。

代表世話人:岩瀬 明
(名古屋大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター教授)

東海ARTカンファレンスのサイトにアクセス頂きありがとうございます。 我が国では、体外受精・顕微授精・胚凍結に代表されるARTが普及し、ARTによる出生児数も大幅に増加しました。さらに近年では、卵巣凍結保存やタイムラプスインキュベーターによる胚発育の評価など、新しい技術が導入されつつあります。一方で、卵子の加齢による難治性不妊の問題がクローズアップされ、代理出産、卵子提供、PGS(着床前受精卵遺伝子スクリーニング)といった生命倫理に関わる問題も継続的に議論されています。 東海ARTカンファレンスでは、ARTに関する臨床・基礎の諸問題を多職種連携でディスカッションする場として活動を続けてまいります。

東海ARTカンファレンス発足時のご挨拶

代表世話人:成田 收
(医療法人成田育成会 成田病院 理事長)

1978年7月25日、世界で初めての体外受精児が誕生しました。 この成功以来、生殖現象について基礎的、臨床的な研究が急速に進み、体外受精に 関する知見が次々と得られるようになりました。 そして、今日、多くの難治性不妊症の患者さんがその恩恵に浴しています。 しかし、一方では、まだ充分でない生産分娩率」、多胎妊娠、卵巣過剰刺激症候群 の発生、或いは生前前診断、代理出産、卵提供のプログラムについての、生命倫理など これから解決されなければならない多くの問題を抱えています。 日進月歩する新しい研究、技術的進歩などお互いに学び、各施設の抱えている課題を 解決しながら、一歩一歩前進していくために、東海ARTカンファレンスが発足しました。